第12回対話の杜 共同主催「ワークショップ 対話ワールドをマッピングしてみる!」(東京メタ哲学カフェとの共催)
第12回対話の杜
「ワークショップ 対話ワールドをマッピングしてみる!」(第30回東京メタ哲学カフェとの共催)
2019年6月16日。東京早稲田の榎町地域センターにて開催。参加者6名。共催「対話の杜」(栃木県足利市の哲学カフェ)。
以下報告です。
●参加者の声
・哲学カフェ・対話の場のマッピングは必要か?自分の考える会の活動に邁進することが大事。必要ないのでは?
・マッピングは単純に知的に愉しい。
・マッピングは自分が主催する会の位置の再確認となる。それは今後の展開を考えるうえで参考にすることができる。
・マッピングはたとえそれが完璧なものとはならないにせよ、「対話の活動」に関わろうとする者にとっての義務だと考える。通時・共時的関係の中で自分の立ち位置を自覚しようとする、若しくは定めようとする姿勢は、義務と考える。フリーライダーは否定しないが望ましくはない。
・マッピング自体、フォーマットが多多考えられる。フォーマットの多様性を探る事は「対話の活動」の全体を多様な角度から多層的にとらえようとする試みであり「対話の活動」の分析にもなってる。
●マップ作成ワークショップ
マップ作成WSでは4象限フォーマットを使用した。
座標を、左「非有用性」と右側「有用性」。上下が上「論理」と下「感情」として、既存の会を位置ずけていった。その後マップを見ながら今後の動向を話し合った。
その結果、現在は「有用性」寄りの傾向になっているが、今後は「非有用性」且つ「感情」へと変化していくのではないか?との結論に至った。
各象限についてのまとめを如何に記す(ただし実在の会や団体名を使っているので作成したマップは公開しません。各象限ごとのまとめのみみ記します)。
①第一象限=非有用性且つ論理志向。古参の会で安定した人気を誇っている会が多い。哲学対話に属する傾向の会が多い。
②第二象限。有用性且つ論理志向。メタ対話の視点や会の連合体等、哲学対話に属しつつその域を内側から敷衍、俯瞰していこうという傾向。
③第三象限。有用性且つ感情志向。哲学対話の「哲学」性よりも「対話」性を意識した社会実験の傾向が強く、職能技法としての「対話」がそれに準じている。
④第四象限。非有用性且つ感情志向。今後「楽しい趣味としての対話」として対話の動向はこちらに移ってくると思われる。しかし「個人における趣味概念の刷新」と「刷新された趣味概念の社会性」を意識する限りで、この動向は最先端の実践にもなりうるのではないか?
2019年6月18日 岡村正敏